今度のツーリングはどっちで行こう。 ゼファ娘ちゃんに会うたび話していた。 最近CB乗ってないよ。 この前乗ったのは去年の女子ツー以来だよ。 1,2,3,4 4ヶ月も乗っていないじゃん。 AX−1が新しいオーナーにめぐり合い、 それまでなんとも思わなかった、 CBはでかくて重くて・・・ という心の重荷に感じつつあった所に、 赤いスーパーシェルパが私の手元にやってきた。 細くて軽い車体。 つま先だけど両足が届く安心感。 どれだけアクセルを開けていても倒しこんでいけば曲がっていく乗り味のとしての軽さ。 そしてオフロードへ出たときの安定した走り。 もちろんブロックタイヤを履いていた事もあるけど、 低速で粘るエンジンの特性に感激していた。 |
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AX−1はオンロードとオフロードの中間でデュアルパーパスと言うカテゴリーで、 どっちも走れるけど限りなくオンロード向きのタイヤしか履けないホイールサイズだった。 川原で遊んでも、林道に行っても、 そのタイヤじゃ仕方ないね。 と言われてやさしく見守られていた。 しかし!シェルパで朝練に参加したり、アドベンチャーに連れて行ってもらったりすると、今までとはまったく違った世界が見えてきた。 オフロードで鍛錬する事の楽しさを覚えてしまった。 |
年が明け下取り車で入ってきたグリーンのシェルパをゼファ娘ちゃんに薦めてみた。 軽いよ〜乗りやすいよ〜オフロード楽しいよ〜 少し前からダート走りに興味を持っていたゼファ娘ちゃん。 ついに決断しちゃいました。 納車記念ツーリングへドラコちゃんとともに”kawasaki”3台で出かけたら、 ますます軽いオートバイへの執着が強くなってしまった。 |
練習しないと乗れないよね。 ゼファ娘ちゃんとツーリングに向け練習を兼ねてCBで出かけたかった。 お客様の預かり車輌が増える中、稼動しないバイクはどんどん奥に詰められる。 案の定、CBも一番奥に詰められ、乗りたいから出してと言うのもはばかられる状況になってしまった。 「今度のツーリング、シェルパで行こうかな。CBは練習しないと乗れないもん。」 そう旦那に言ってみた。 <シェルパでいいら。> そう返事が返ってくることを覚悟した。 しかし、 「シェルパもCBもかわらんよ。」 それって、練習しなくても大丈夫ってこと? |
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当日の朝、埃をかぶったCBが奥から出され朝日を浴びていた。 埃を払いCBのエンジンをかけてみた。 低く唸るように回るエンジンの音を聞きながら少しずつアクセルを回してみた。 ただいま〜 そう言いたくなるような懐かしい音と振動を感じた。 「ママさぁん、ゼファー久しぶりだよぉ。」 不安いっぱいのゼファ娘ちゃんに、 「シェルパもゼファーも一緒だよ。」 自分に言い聞かせるように言ってみた。 「さあ行くよ〜。」 軽くなった心と一緒にCBに跨ると、 シェルパとは比べ物にならないはずの重さがあるはずなのに軽くサイドスタンドが払えた。 シェルパよりはるかに広いシートにお尻を落ち着かせ、アクセルを開けながらクラッチをつないでいく。 ぶぶぶぶぶ 静かに滑らかに動き出したCBは、 「おかえり〜待ってたよ〜。」 そうのどかに私を乗せて走ってくれた。 |
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この日一日、私は何の不安もなく走れた。 途中休憩した先でサイドスタンドがうまく払えず助けてもらったけど、 素直に「誰か手伝って〜」と叫んでいた。 心のどこかでまた♪365歩のマーチが流れてきた。 3歩進んで2歩下がる きっと今日は3歩進んだ日なんだな。 今度乗るときは2歩下がるかもしれない。 自分の体格にも技量にももてあまし気味のCBに乗るには、 そんな風に付き合わないときっと大きな怪我をする。 きっときっと、そうだよね。 けして上手くなったとは言わない旦那が、 「オフロードを走るとバランス感覚が鋭くなるから、CBに乗っても楽だら。」 そんな事を言った。 「オフロード練習すると上手くなるんだよ。」 と。 上手くなったのかな? 上手くなるより怖さを感じず乗れるようになる事が、 私的には一番肝心なんだな〜。 |
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